蝶樹の浅海人奇譚

to be or not to be anywhere to be that i will be … to be going to go on with the tortoise 'Saku' and my sincere companion , If justice is human love …

人格は一代では形成できない


本日、読了した本。

白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)/講談社
¥572
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戦後70年ということで改めて関連書籍を漁っています。

積極的平和主義と唱える現政権、底流にある歴史認識を見つめる意味で、日本国憲法の生い立ちを複眼的に考察することは必要と思いますね。

白洲次郎を尊敬する人は多いものの、小生は彼の成したことについて彼一代では成し得なかったことに気づくわけです。

彼の先祖からの系譜をみるに、人格とは一代では形成されないことです。

大東亜戦争で学徒出陣で尊い命を捧げた若者達の遺言の記録に悲しむ一方で、白洲のように戦争から命を回避できた人たちもいたわけです。

白洲の生い立ちから青年期は恵まれすぎるのです。それで彼の成した偉業が傷つくことはありません。

歴史に揺り動かされた時代にあって、その波にうまく乗れた幸運もあったのでしょう。

だが彼には先祖からの天性の徳が蓄えられていたことが、彼の人格や人生に多分に影響した事実は否定できないでしょう。

今を生きる私たち、その環境によって人格が形成され、あなたの子孫に引き継がれるものだと考えたことはありますか?

「人格は一代では形成されない」

いまを大切に生きる。それが徳を積むことだと思います。


サク