蝶樹の浅海人奇譚

to be or not to be anywhere to be that i will be … to be going to go on with the tortoise 'Saku' and my sincere companion , If justice is human love …

映画「トランセンデンス」に観るネット社会の影に挑む

こんばんわ

昨日はIT機器を完全にシャットアウトしてリアル世界にどっぷりつかる安息日としました(o^^o)

Facebookは個人的に遠方の親友とのやりとりしか利用してなかった主人サクです。某公開グループの運営を開始してから、なにかとネットのアクセス頻度が増えてネット社会の問題を肌身で感じつつある今日この頃です。

散見するにネット環境へ常にアクセスできる方には中毒具合は可成り深刻であると感じています。これでは心のバランスを失って、精神的やがて肉体的にも体調を崩してしまうのではないかと心配してます。

本日は安息日のお陰でスッキリです。

みなさん、定期的にリアルな自然環境のなかで安息日をもうけましょう!


で、本日のテーマなんですが「エンタメ」にするか「想念」にするか悩んだのですが、これから紹介する映画の素晴らしさに敬意を表して「エンタメ」としました。


トランセンデンス [Blu-ray]/ジョニー・デップ,モーガン・フリーマン,ポール・ベタニー


遅めの主人サクですから、すでにご覧になった方は多いのでないかなぁ(o^^o)

この映画、メッセージ性が強く、示唆に富む作品に仕上がっています。

感じた全て取り上げるのは不可能です。このブログ記事を途中で読むことが断念されない程度に次の3つの思いで感じたことを伝えればと思います。

・新しい概念を必要以上に恐れない
・ネット社会のなかの対人コントロール
・これから世代の人間愛

この映画は新しい概念、それが創る世界の脅威を無意味に恐怖心を煽るのでなく、お作法良くシンプルに伝えていると思います。

「理解できないものを恐れる」

有史以来、人間は進化のなかで社会を育むために全ての複雑な対象となるものをコントロール可能としてきました。そのためにグルーピング(分類)することはコントロール不能のリスクを低減し、その恐れを克服するのに重要なことだと思います。

常に小生も対人関係の構築で、都度として多様な人格を認め、個々に対してグルーピングすることで対立せずに適切な関係性を構築しようと努めています。

こういうところが観る人にはクールと言われますが、小生は人一倍に心のヒダは多いと思います。

残念ながら構築されるまえに拒否されて傷つくこともありますけどね。

この映画の内容に戻します。

この世の中、白か黒か、善か悪かというような2つの集団に分けて考えることが無意識な行動基準となってますよね。

これを二元論といいます。正義の反対は単純に悪ではなく別の正義とも言われます。

この映画は二元論の単純なグルーピング、その両側の世界で個々が自己実現プロセスで立ち位置を決めるために、ストーリー展開のなかでその欲求に双つの世界を右に左に揺さ振られ続けます。

最終的にストーリーが落ち着くのは、

「対立するのではなく超越する」

とジョニーディップ演じる主人公が語る言葉の意味について覚醒することに繋がります。

その形が愛というシンプルな真理であり、その真理で超越した世界に気づき、心が満たされるというエンディングとなります。

これから生きる世代のSF的恋愛ストーリーとも言えますね。とくにエンディング音楽の歌詞の内容が深いです。この映画にこの曲はぴったりです。

小生は人工知能よりも人工生命というものに関心がありました。長年の間、某大学の人工生命の研究で有名な博士がリードするメーリングリストに入っています。

この映画を観て人工生命とか人工知能とかのカテゴライズよりも自我の発現や転写というところに本質的な関心があることに気づきました。

単純に面白可笑しい映画も良いですが、思想に裏打ちされた哲学的に深く鑑賞できる映画も多く制作してほしいと願います。



オゼゼ 「きみたちも脱皮が必要だね~

小生 「はい、見習いますぅ




サク